マガジンのカバー画像

にほん酒はじめ(連載)

18
「酒好き医師が教える最高の飲み方」の著者である葉石かおり先生が、さらにお酒が楽しめるエトセトラをお伝えしていきます! こちらは2019年6月より公開の全22回の連載を移設公開して… もっと読む
運営しているクリエイター

#にほん酒はじめ

お花見気分を盛り上げてくれる日本酒

にほん酒はじめ 講義18|講師:葉石かおり お花見気分を盛り上げてくれる日本酒 何かにつけてお酒を飲む機会を狙って…、いや、もとい飲む機会を設けるのが大好きな日本人ですが、一年の中で最も(?)大手を振って飲めるのがお花見シーズンなのではないでしょうか? かの秀吉だって、今から500年以上も前に京都の醍醐寺で花見の宴を催し、「飲めや、歌えや」の大騒ぎ(見てないけど)。 そう、昔っから花見シーズンは、お酒好きにとって最高の季節なのです。 さて、お花見に欠かせないお酒ですが

シュワシュワがおいしい!スパークリング清酒を楽しもう

にほん酒はじめ 講義17|講師:葉石かおり シュワシュワがおいしい!スパークリング清酒を楽しもう 8月8日の立秋を過ぎましたが、残暑の湿度の高さがハンパないですね。 こう蒸し暑いと、シャワーで汗を流した後にビール…といきたいところですが、日本酒ラバーであれば、ここはぜひとも日本酒でいっていただきたい。 とはいえ、亜熱帯のタイ在住の方から「日本のほうがずっと暑い」と言われるほど、尋常ではない暑さの日本では、喉越しのいいビールやハイボールのほうが有利なのでは?と思ってしまいま

南国・壱岐の風をグラスで味わう「よこやま夏純吟」

にほん酒はじめ 講義16|講師:葉石かおり 南国・壱岐の風をグラスで味わう「よこやま夏純吟」 日本は年々、夏が早くなり、さらには暑い時期が長くなっているような気がしますよね。 高温多湿の日本の夏は個人的にはちょっと苦手なんですが、この時期ならではのお楽しみがあるんです。 それが「夏酒」。夏酒とは半袖が恋しくなるシーズンに出される、夏向けのお酒のこと。 「これじゃなきゃ」という難しい定義はなく、「蒸し暑い夏に飲んでおいしいお酒」をテーマに造られたお酒を指します。 ここ10

カラダとお肌に嬉しい「ベジつま」!(すぐ呑みレシピ付)

にほん酒はじめ 講義15|講師:葉石かおり カラダとお肌に嬉しい「ベジつま」!(すぐ呑みレシピ付) セミナーや講演会の時に良く聞かれるのが、「普段、おうちで飲む時はどんなものをおつまみにしていますか?」ということ。お酒や食の仕事をしていると、さぞかしおいしいものを食べていると思われがちですが、実際はすごーく地味。仕事で外食がちな分、自宅では自炊が基本。そして食材のメインは野菜です。やはり野菜をきちんと摂ると体調もいいですし、何よりヘルシーですよね。そしてたくさん食べても野菜

お酒が弱くても大丈夫!飲む前に食べておきたいおつまみ(すぐ呑みレシピ付)

にほん酒はじめ 講義14|講師:葉石かおり お酒が弱くても大丈夫!飲む前に食べておきたいおつまみ(すぐ呑みレシピ付) 宴会続きだった年末年始が過ぎ、ここらでホッとされている方も多いのではないでしょうか?  外飲みメインからおうち飲みへシフトとなると、おいしいおつまみが恋しくなりますよね。 そこで今月は自書『すぐ呑み つまみと酒122』から、2回に渡っておつまみをご紹介します。 「すぐ呑み」とは、すぐに作って呑めるカンタンおつまみのこと。 5分、10分、15分と短時間でちゃ

日本古来のスーパーフード!甘酒

にほん酒はじめ 講義13|講師:葉石かおり 日本古来のスーパーフード!甘酒 飲み会が多く、暴飲暴食が続いた年末年始が過ぎた今、皆さんの体調はいかがでしょうか? 胃がもたれていたり、だるかったり、何だか調子が出ない方が多いのでは? それよりも深刻なのは体重。 ごちそうがテーブルにズラッと並ぶ年末年始は、体型維持に気を付けている方でも太ってしまいますよね。 かくゆう私も…、この時期はごちそうとおいしいお酒の誘惑に勝てたためしがありません(泣)。 お正月が終わって、恐る恐る体重

お正月に飲みたい日本酒

にほん酒はじめ 講義12|講師:葉石かおり お正月に飲みたい日本酒 お正月と言えば日本酒 ←「いや、お正月だけではないだろ」というつっこみはさておき、おめでたい年明けはやっぱり日本酒を飲みたいですよね。それもちょっと特別感があるいい日本酒を。 お正月に飲みたいおすすめ日本酒我が家がお正月にいつも開けるのが「獺祭 元旦届け 磨き二割三分 遠心分離」です。 「獺祭」というと有名ブランドで入手もしやすい銘柄ですが、こちらは年末年始に予約だけで販売される特別な限定酒なんです。 し

電子レンジでもできる「おいしい燗酒」

にほん酒はじめ 講義11|講師:葉石かおり 電子レンジでもできる「おいしい燗酒」 「とっとと去ってちょうだい!」と思っていたあつ~い夏が去り、気づけばすっかり暖が欲しい季節。 愛しい我が家のメダカの産卵の季節も終わり、何だか急に心まで寒くなってしまったかのよう…。ああ、燗酒が恋しい。 「え、そこ?」というツッコミはおいといて、いよいよ燗酒がより一層おいしい季節となりましたね。 まあ、燗酒は一年中おいしいし、前々回の講座でもお話した通り、心が疲れた時にぴったりな飲み方でもあ

日本酒をピザにしゃぶしゃぶに!日本酒でもっとおいしく!

にほん酒はじめ 講義10|講師:葉石かおり 日本酒をピザにしゃぶしゃぶに!日本酒でもっとおいしく! 皆さんは古くなった日本酒をどう活用していますか? 私は料理に入れる調味料として、バンバン使っています。 こう話すと「えっ、日本酒って賞味期限があるんじゃないの? 開栓して、少したった日本酒を使って大丈夫?」と聞かれます。はい、大丈夫です。日本酒に賞味期限はありませんから(直射日光が当たる場所や高温多湿の場所に放置するなど、保存状態が悪く、腐敗臭がしているものは除く)。 古

疲れた時にきく日本酒の飲み方

にほん酒はじめ 講義9|講師:葉石かおり 疲れた時にきく日本酒の飲み方 「はああー、疲れたーーーーー」 会社から自宅に戻り、ヒールを脱ぎ、メークを落とした後、こんな風に言ってソファになだれ込む。あなたはどうですか?  はい、私はその一人です。 働くオンナは張って生きているんですよ。世知辛い社会で必要以上にがんばって生きているワケです。なので心とカラダの羽を伸ばし切れる自宅は、いわば傷を癒すことができる唯一のピットインなワケです。そう、自宅は誰の目も気にせず、メークやス

夏はSAKEカクテルで「涼」を楽しむ

にほん酒はじめ 講義8|講師:葉石かおり 夏はSAKEカクテルで「涼」を楽しむ 暑さが増してくると、ハイボールやスパークリングワインといったシュワシュワ系のお酒が恋しくなる方も多いと思うのですが、ここはちょっと変化球で、日本酒を使ったSAKEカクテルなんていかがでしょうか?  「日本酒をカクテルにしちゃうなんて邪道~」と思われそうですが、これがもう、つい手が出てしまうおいしいカクテルになるんです。 白状しますと、私自身、日本酒をカクテルにするには抵抗がありました。「蔵が丹

夏酒で涼を愉しむ

にほん酒はじめ 講義7|講師:葉石かおり 夏酒で涼を愉しむ いよいよ夏酒の季節の到来です。 まあ、お酒好きの方は、やれ夏酒だ、花見だと、一年中、何かしら飲む理由を探しているんですけどね。はい、私も含めて。 さて、夏酒の話に戻りましょう。 夏酒とは読んで字のごとく、夏向けに造られた日本酒のこと。 ここ数年で定着した季節商品で、早いものでは5月中旬くらいから出回るようになりました。酒販店や居酒屋で「夏酒」という文字を見ると、「今年も夏が来たな~」と思うとともに、「そろそろ

グラスを変えれば、日本酒の味がさらにおいしくなる!

にほん酒はじめ 講義6|講師:葉石かおり グラスを変えれば、日本酒の味がさらにおいしくなる! 「料理は器で決まる」なんて言葉がありますが、いや、これはホントですね。コンビニで買ったお惣菜をプラスチックの容器のまんまあっためて食べると、何だかちょっと物悲しくなります。 プラスティックの容器のまんまだと「味わう」というより、単に空腹を満たすだけって感じがしてしまうんです。言い方がちょっと悪いけど、どんなおいしいものでも、食べた後にむなしさが残ってしまいます。と言いつつ、忙しい時

利き酒は誰にでもできる!コツを伝授

にほん酒はじめ 講義5|講師:葉石かおり 利き酒は誰にでもできる!コツを伝授 ネットや雑誌などで、プロの方が神妙な顔をしておちょこを持って利き酒している写真を見ると、「わ、利き酒ってなんだか難しそう…」と思う方が多いのではないでしょうか?  もちろん、日本酒を鑑定するプロの方のように専門的に利き酒をして、お酒のジャッジをするのはホントに大変です。 私も何度か蔵元や蔵人だけが受講できる利き酒などを含むプロフェッショナルのセミナーに参加したことがあります。 そのお酒に含ま