カサカサお肌、リップクリーム&ハンドクリームが欠かせない方必見!ビタミンAは大切だから体に蓄積されているというお話です
やずや社員歴19年。健康管理士一般指導員の國重です。
ちょっと知るだけで、健康につながる情報をお届けいたします。
本日は、冬に向けてビタミンAの話です。
普段ビタミンAの欠乏はあまり聞きません。
でも結構重要なので、他のビタミン・ミネラルとの関係も考えながら、不足を中心にお伝えしたいと思います。
なんで不足しにくいのかというと、実は脂溶性のビタミンAは肝臓に200日分も蓄えることができるからなのです。
しかし日本では、ここ20年の間に徐々にビタミンAの摂取量が減ってきています。
冬になるとドライアイで目薬、くちびるカサカサでリップクリーム、手もハンドクリームで保湿。
全部当てはまれば、あなたはビタミンA不足の可能性大ですよ。
■実は重要なビタミンA
ビタミンAは重要なビタミンなのに、不足しにくいので重要性はあまり説明されませんでした。
ただし、成長期には必要な栄養なので子供のころは「肝油」で取っています。
ビタミンAは、粘膜を守る(がんや炎症から守る)骨や皮膚を作り変える、視力を守る、肝臓を守る、など長期にわたり不足があると不調が出やすいビタミンです。
例えば目、夜間物が見えにくいなどはビタミンA不足による夜盲症(ロドプシン生成不足)かもしれません。
ドライアイも皮膚粘膜の潤いが足りないのでビタミンAが効果的。
加齢黄斑変性、角膜軟化症もビタミンA不足の可能性ありです。
■皮膚のうるおいと粘膜にも必要なビタミン
腸や胃が弱い、冬になると手がカサカサ、かかとが角質化しているこれらはビタミンA不足を疑ってください。
眼のふちや口内、鼻の中、のどや胃や腸の中も粘膜です。
この粘膜を構成している成分の一つが「コンドロイチン硫酸」です。
この「コンドロイチン硫酸」を体内で合成する時にビタミンAが必要になるのです。
ビタミンAが不足して「コンドロイチン硫酸」が作られず、粘膜が不完全なため胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんなどの原因になっているのではないかと考えられています。
これらの症状には、胃腸の粘膜の強化と、細胞分化の正常化のためにもビタミンAが役立ちます。
いつも下痢の人は腸の粘膜が薄い人かもしれません。
腸の粘膜が薄い人は水分を吸収する力が弱い為、いつも下痢気味になりますが、そんな時はビタミンAで腸の粘膜を強化することで下痢も納まる可能性があります。
ちなみに、この「コンドロイチン硫酸」はうるおいの元です。
お肌にうるおいがなくなり、角質化したかかとや肘が気になる時はビタミンA不足かもしれません。
ついでに関節炎など気になる方に必要な、軟骨の合成にも関係します。
軟骨は「コラーゲン」と「プロテオグリカン集合体」(ヒアルロン酸+コンドロイチン+たんぱく質)です。
「コラーゲン」にはビタミンⅭ「プリテオグリカン集合体」にはビタミンA、軟骨が気になる方にはこの二つのビタミンが必要なのです。
もう一つ、ついでですが、ビタミンA不足による貧血も認められています。
これは機序の説明が難しいのですが、一つはビタミンAが免疫力を高めるため、感染に起因する貧血を減らすことができること。もう一つは、ビタミンAが赤血球の前駆細胞の成長の分化を高めると考えられています。
この貧血は鉄欠乏性貧血とは別で、鉄不足ではなくビタミンA不足のための鉄分の利用障害ではないかと考えられています。(少し難しいかもしれないですね)
■ビタミンAは過剰症害があるため有効性が軽視されている
ビタミンAは過剰症が恐れられています。摂りすぎない方がいい人は妊娠中の人、妊娠前の人です。
赤ちゃんにトラブルが出る可能性があるので(不足も問題有)過剰は避けたいところです。
ビタミンAを摂ると頭痛や痒みが出る人もまれにいますがその場合は1週間ぐらい摂らずに空けましょう。
ちなみにβカロテンからのビタミンAへの変換は自動調節されている為過剰の心配がありません。
日本人の場合、緑黄色野菜からβカロテンとして摂っている人が多いので、緑黄色野菜をバターでいためる調理などが効率よい取り方です。
自然のビタミンAがお勧めなので、レバーやうなぎなど、週に1回食べるのもおすすめですよ。
まとめ
・脂溶性のビタミンAは肝臓に200日分も蓄えることができる!
・腸や胃が弱い、手足がカサカサ、夜間の視力が気になる方におすすめ。
・ビタミンA不足で貧血が起こることも。
・妊娠前や妊婦さんはビタミンAの過剰摂取にご注意。
・ビタミンAの摂取に緑黄色野菜をバターで炒めると効率が良い。