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肌荒れの栄養対策を考えてみた

健康管理士一般指導員の國重です。
ちょっと知るだけで、健康につながる情報をお届けいたします。

12月になって急に寒くなりましたね。
九州も冬が来た!朝から暖房を入れ冬支度です。

こんな時には、お肌の健康も考えてみましょう。
冬の乾燥肌はトラブルの元ですが、実は食べ物からもお肌をケアすることができるのです。
今回は、皮膚のトラブルは栄養不足からというお話をしていきたいと思います。
「この時期は乾燥肌だからクリームいっぱい塗っています」という方も、食べ物からできる工夫を考えていきましょう!

■乾燥肌はバリア機能の低下

皮膚は機能的に細菌や異物から体を守ってくれています。
皮膚は、表皮・真皮・皮下組織という多層構造になっています。

保水については表皮の一番外側の各層にある各層細胞の中に保水力をもつ細胞が存在しています。
正常なお肌は各層細胞がタイルのようにきれいに並んで整列しているのです。
ここでは細胞間皮脂と表面を皮脂膜が覆い水分を蒸散しにくい構造を作っています。

こうやってホコリや、ウイルス、細菌などから肌の内側を守っているのです。
この各層のバリア機能が減少するとお肌のトラブルになりやすいのです。

■お肌の乾燥は皮脂のトラブル

では、冬にありがちな乾燥肌はどうして起こるのでしょうか?

寒くなると、低湿度の環境になります。
特に部屋の中は暖房により部屋の中はさらに湿度が下がります。
また、汗や皮脂の量も減るために乾燥が進みます。
子供と高齢の方は皮脂の分泌が少ないため、皮膚膜の水分の蒸発を抑えることができません。
この結果、乾燥した皮膚はバリア機能も低下することになります。
バリア機能が低いことで、アレルギーの原因物質やウイルスも侵入しやすくなり皮膚炎やかゆみを感じやすくなるのです。

ここまで書いてみて、女性の化粧品の種類が多い理由がわかりました!
①水分補給の化粧水
②美容液
③最後に補給した水分が蒸発しないように保湿するクリーム

あれこれ考えなくてもこれさえ使えばOKという品質の良い化粧品があれば、時短やコスパ、「与える」「守る」がまとめてできていいですよね。
気になる所には多めに使ってくださいね。

■発疹・湿疹は栄養不足

ここから専門分野です。

乾燥肌より進んで、お肌のトラブル、発疹・湿疹がおきやすい方は栄養不足の可能性があります。

湿疹は、皮膚の炎症です。
何かが触れてできる場合もありますが、ビタミンB群(の内どれが)や、ビタミンA(粘膜や皮膚を作る)、必須脂肪酸(オメガ3やオメガ6のリノール酸)、亜鉛マグネシウムが不足すると発疹・湿疹がおきやすくなります。

皮膚がカサカサで湿疹ができやすいということは、内臓も同じように炎症がおきやすくなっています。腸も(消化力も)弱くなっているということです。

例えば、抗生物質を長期に飲むと、腸内の腸内細菌が影響を受けてしまいます。
ビタミンB類を産生する腸内細菌は、主にビフィズス菌たちですが、抗生物質を長期に飲むと腸内細菌のバランスが乱れてしまうのです。
そうなるとビタミンB群の産生量が少なくなり、お肌のトラブルになってしまいます。

特にビタミンB6が不足するとフケが出やすくなり、眉毛、鼻口周辺や耳の後ろがいつも乾燥してかゆい(うろこ状の湿疹ができる)などがあります。

ビタミンB2不足は脂漏性皮膚炎になりやすく、マグネシウム不足はビタミンB6の要求量が増えるので、発疹・湿疹(皮膚の異常)が出ている時は、マグネシウムも意識しましょう。

皮膚が弱い方は、もちろん内臓(消化器官も弱い)も弱いということになりますので、肌の材料のたんぱく質をいきなりとるのではなくまずはビタミン、ミネラルを意識した方が良いかもしれません。

お子さんの場合は亜鉛不足が多いので、風邪をひいた時や皮膚症状がある場合には「亜鉛トローチ」なんかもあるみたいです。

帯状疱疹の場合は、プラスビタミンCをお勧めします。
ウイルスと戦うインターフェロンを合成するのにビタミンCがたくさん必要になるのです。

まとめ

・お肌のトラブル、発疹・湿疹がおきやすい方は栄養不足の可能性がある
▼フケが出やすい、眉毛、鼻口周辺や耳の後ろがいつも乾燥してかゆい
⇒ビタミンB6不足
▼脂漏性皮膚炎になりやすい
⇒ビタミンB2不足
▼発疹・湿疹(皮膚の異常)
⇒マグネシウム不足
▼子どもが風邪をひいた時に皮膚症状がある
⇒亜鉛不足
・皮膚が弱い方は、内臓(消化器官も弱い)も弱いということになるので、まずはビタミン、ミネラルを意識する
・帯状疱疹の場合は、ビタミンCを積極的に摂る


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