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体内で作れないビタミンC!どのくらい摂取すればいいの?

健康管理士一般指導員の國重です。
ちょっと知るだけで、健康につながる情報をお届けいたします。

一般的に「ビタミンCは毎日100mg以上摂りましょう(2020年版食事摂取基準)」といわれています。
また、他の健康情報では「ビタミンCはたくさん摂りましょう」といわれていました。

しかし、「ビタミンCはどれくらいの量が適切なのかわからないけど、お肌にもいいし、とりあえず今日もビタミンCのサプリを飲んでおこう」と普段何気なくビタミンCを摂っている方が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ビタミンCはどれくらいの量を摂取するのが適切なのかを考えていきましょう。

■栄養はどこにたどり着くのか?カスケード理論

カスケード理論というのは、栄養素を摂った時に栄養素はどこにたどり着くのか、その人次第で異なるという理論です。

例えば、今回のビタミンCは、お肌、免疫、抗酸化、疲労、貧血などにいいから、私はシミや美白の美容のために使いたいと思ってビタミンCを摂っても、毎日ストレスだらけの生活をしていたら、疲労やストレスの解消のためにビタミンCが使われ、すぐには美容に回らないのです。

大まかには生命にかかわるところに最初に届き、次に生理機能、精神などの神経系、最後にお肌などの美容に関するところにたどり着くのでは?という風に考えられています。

そのため、同じ期間に同じ量のビタミンCを補給をしていてもシミがなくなる人とそうでない人に分かれてしまうのです。

■人類は体内でビタミンCを作れない。

糖質(炭水化物)を主食にしている多くの動物は、体の中でビタミンCを作ることができます。
しかし、人類は体の中でビタミンCを作ることができません。

これは、人類は進化の過程により体内で使うビタミンCは少量で済むように進化したからではないか?と考えられています。
また、人類の場合、ビタミンCによる抗酸化力は尿酸やグルタチオンなど他の抗酸化物質に任せても大丈夫なので、他の動物のようにビタミンCを作る必要がないのでは?とも考えられています。

ちなみに、ブドウ糖の分子式は「C6H12O6」となっており、C(炭素)6個、H(水素)12個、O(酸素)6個が結合したものです。
それに対して、ビタミンCの分子式は「C6H8O6」となっており、実はブドウ糖からHを4個だけ取り除いたものがビタミンCなのです。

これを利用して糖質を主食にしている動物たちは、自分でビタミンCを体内で作っているのです。
ここでわかるのは、糖質(炭水化物)を主食にしている動物は、糖質に比例してビタミンCを同じ量作り出しているということです。

反対に、ビタミンCを作れない人類は歴史的にも、糖質を主食としていなかったということがわかります。
そこで現代の日本の食事です。
朝ごはん(糖質)と味噌汁とお魚、お昼はラーメン(糖質)夜はパスタ(糖質)とパン(糖質)こんな食事は、立派な糖質過剰、これでは尿酸やグルタチオンでは抗酸化には対抗できない量になります。

糖質とビタミンCは比例していると考えると、ビタミンCは100mgでは到底足りない量なのです。

また、高血糖状態はビタミンCの代謝を阻害します。
そのため、より多くのビタミンCが必要になるのです。

もともと糖質を主食にしていなかった人類が、現代の日本では糖質メインの食事をしているためビタミンCの必要量は増えているのです。

■ビタミンC不足を考えてみよう。

糖質を主食にしている人は、ビタミンCは多めに摂らないといけないのはわかりましたよね。
では、ビタミンCが不足するとどうなるのでしょうか?

活性酸素を退治できないので、活性酸素による過酸化脂質ができやすい体になります。
過酸化脂質は動脈硬化や老化、シミ、しわの原因です。

ビタミンC不足は、エネルギーが生成できないため気力の低下や疲労感、コラーゲンが生成できないために歯茎や皮下から出血する壊血病、免疫力低下による感染病になりやすいなどの不具合が発生します。

ビタミンCは多種の機能を持っており、個人差が大きいためまずは最低一日1000mgを目指しましょう!

美肌を目指す方はカスケード理論も含めると、糖質を減らす食事に移行しつつ、たんぱく質とビタミンCをさらに多めに摂れる食事を目指してくださいね。

ちなみに、ビタミンCの含有量が非常に高いおすすめの野菜は「ブロッコリー」「ピーマン」「ゴーヤ」薬味として「小ネギ」などもおすすめします。

まとめ

・人類は体の中でビタミンCを作ることができない。
・高血糖状態はビタミンCの代謝を阻害するため、より多くのビタミンCが必要。
・過酸化脂質は動脈硬化や老化、シミ、しわの原因となる。
・ビタミンCは、一日最低1000mgの摂取を目指そう!
・ビタミンCの含有量が非常に高いおすすめの野菜は「ブロッコリー」「ピーマン」「ゴーヤ」

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