【60代】あなたの心に残る一冊とは?
やずやのお客様514名にお聞きした「心に残る一冊」から世代ごとにご紹介しています。40代、50代と同世代の方が選んだ一冊に共感し、手に取ってみましたというお声もいただきました。
たまたま読んでみた一冊が心揺さぶる本だったり、へ〜そんな考え方があったんだと自分とは違う生き様にドキドキする本だったり、家でも電車でも、気づいたら本の世界に没頭してしまう時間をぜひ味わってくださいね。
今回は、60代の方の回答からご紹介をさせていただきます。
あなたの心に残る一冊を見つけてみてくださいね。
60代あなたの心に残る一冊とは?
■物語のなかに名言多し!
レ・ミゼラブル ヴィクトル・ユゴー(角川文庫)
小学校の1年の時、道徳の時間がありました。その時先生が読んでくださったのがジャンバルジャンが主人公の物語で、息を呑むように聞いていました。今日はここまでで!と終わるのですが、次はどうなるのだろうと興味津々でした。このことが本を読むようになったきっかけかなあと思います。
(sho様 宮崎 60代男性)
モモ ミヒャエル・エンデ(岩波少年文庫)
若いころに読んだのでうろ覚えです。当時勤め始めて時間に追われ毎日をあくせく働いていた時、時間が欲しいと思っていたのです。この本では時間をお金に換えて生活していくことのはかなさを知りました。『時は金なり』といいますが、大切な時間は自分でしっかりと作り出すことが必要だと思います。現代の社会人にとってもよく考えていただきたい内容なので皆さんに読んでほしいです。
(まるちゃん様 愛知県 60代女性)
■こころ救われる特別な一冊
置かれた場所で咲きなさい 渡辺和子(幻冬舎文庫)
80歳で亡くなった母は、保育園に預けながら仕事をする私に「あなただけのものを作りなさい。『これはあなたに任せるしかない』と他の人に認めさせるような仕事をしなさい。そうすれば、『子連れはよく休む』(息子は体が弱くて保育園のお手帳はお休みシールばっかり)とか言われなくなるから」と励ましてくれました。私も、そのことを支えに頑張りました。母も歳をとって病気になり、相談することもできず、(相談したら心配かけてしまうので)一人で考え込んでいた頃に、この本に出会いました。
「置かれた場所で咲きなさい」
私自身、子供の頃からいろんな意味で経験しなくても良いようなことを経験し、やがて結婚、離婚、シングルマザーで、息つく間もなく走り続け、息切れしていて「どうして私ばかりこんな目に遭うのかな。もう勘弁して欲しい」とため息ばかりついていた時に、本屋さんでたまたま目にしたこの本。家に帰って読んでいると、今の自分の心を見透かされて指摘されているよう。それも母の声に聴こえてきたのです。目が覚めました。
「どんな場所でも、私なりに咲けばいい」私は私なんだと思い直し再び、頑張れるようになりました。
母が亡くなりもう5年になりました。私も6月で還暦になり、今になっても楽にならず、せっせと働いています。母に孝行できなかった分、施設のお年寄りのお世話することで母も許してくれるかな?なんて思いながら、介護福祉士の資格を取り、頑張っています。
この先、私は、ここにどんな花を咲かせるのか…今は根をはり、芽を出し、葉っぱが出たところでしょうか。
(柴犬テッちゃん様 青森 60代女性)
夢をかなえるゾウ 水野敬也(文響社)
特別に叶えたい夢があるわけではありません。ただ人間関係にモヤモヤしていた頃にこの本と出会い、心の持ちようとか自分の気持ちに向き合うこととか、何かスッと気持ちが軽くなったんです。以降シリーズ1・2・3・4・0と出る度に読んで納得してます。あ、もちろん本自体がすごく面白くて読み出したら止まらないことは当然です。
(雪うさぎ様 愛知 60代女性)
こころ 夏目漱石(岩波書店)
悩み多き大学時代、どう生きるべきか力を得た本です。過去に囚われすぎてもいけない、一方で精神的に向上心の無いものはバカだという言葉に接し未来ばかりみてもいけない、現在を精一杯生きて一歩ずつ成長していくことの大切さを感じました。自分にとって転機となった1冊です。
(KUH様 東京 60代男性)
■定年になって読み直したい本
還暦からの底力 出口治明(講談社現代新書)
昔は60歳が定年で次の人生で積極的に働く事や行動する事をあまり意識してなかったがこの本を読むことにより次の人生の目標が見つかった気がする。
(いしちゃん様 神奈川 60代男性)
男の作法 池波正太郎(新潮文庫)
就職してしばらくして、東京転勤になりました。
忙しく仕事はしていたのですが、なかなか私的な面では楽しいこともなく過ごしていました。通勤時間に本を読むの事が出来たので、本を読むことが好きに。そんな時、読んだ本がこれで、男というか大人の男性として経験したいと思っておりました。
達成・経験できたのはわずかでしたが、目標・理想として持てただけで満足です。定年になってから読み直したいです。
(やまちゃん様 香川 60代男性)
終わった人 内館牧子(講談社文庫)
私が、65の定年時に見かけたタイムリーな本。
他の人は定年後はどんな生活をして行くのか?が一番の関心事で、参考にとの思いで手に取りました。
現役時代のしがらみに頼る人、逆に完全無視され、落胆する人、のパターンを見る時、自分を素直に受け止める事ができました。
(ちひろのじぃじぃ様 宮崎 60代男性)
■学生の頃に出会った一冊
ムツゴロウの青春記 畑正憲(文春文庫)
50年位前、中学生の時に読んで、その後の人生に大きく影響があった。書かれている勉強法を実践したりもした。読むキッカケは覚えていないが、高校卒業迄ムツゴロウさんの本ばかり30冊以上は読んだ。でも、ムツゴロウさんのように東大に入ったり獣医になったりは出来なかった。
(ハリマオ様 大阪 60代男性)
分水嶺 笹本 稜平(祥伝社文庫)
学生の頃、尊敬する先輩から貰った思い出の本。
内容も非常に面白く、しっかり読書したのはこの本で忘れられません。
(レイラ様 大阪 女性60代)
橋のない川 住井 すゑ(新潮文庫)
高校生の時に友達に紹介してもらい夢中になって読みました。
そこには自分の知らない世界がありました。
高校卒業後自分で働いたお金で全巻買い求めいまでも本棚にあります。
高校生の時純粋な心が懐かしいです。
(みえちゃん様 長崎 60代女性)
小学校の高学年からサッカーののめり込んでいました。中学校でも部活に明け暮れており、本を読むことは殆ど無かったと思います。
ところが、高校に入学すると今までとは違い、県内の各地から来るため同じ学校の出身者が居なく、部活でも始めようと思っていた矢先に、偶々席が隣になった人と仲良くなり、その人から”考えさせられる本がある。”と云って紹介して貰った本です。初めて本格的に読書をした本です。今は7巻まであるのですが、当時は6巻までしかなく一気に読んでしまいました。世の中のこの様なことが有ったのかと、新しい世界が広がったような気がしました。それから、読書に目覚め、小遣いのほとんどが書籍の購入とサッカー用品に消えていきました。座っている時は読書、座っていない時はサッカーに明け暮れていました。
本を読むことで知識が増えて行ったと思います。
(順ちゃん様 兵庫 60代男性)
いかがでしたか?
学生の頃に読んだ本や世界の名作をあげられている方も多く、人生の深みとともに「原点」を考えさせられる作品が多かったように思います。
次回は70代の方の「心に残る一冊」をご紹介いたします。