夏はSAKEカクテルで「涼」を楽しむ
にほん酒はじめ 講義8|講師:葉石かおり
夏はSAKEカクテルで「涼」を楽しむ
暑さが増してくると、ハイボールやスパークリングワインといったシュワシュワ系のお酒が恋しくなる方も多いと思うのですが、ここはちょっと変化球で、日本酒を使ったSAKEカクテルなんていかがでしょうか?
「日本酒をカクテルにしちゃうなんて邪道~」と思われそうですが、これがもう、つい手が出てしまうおいしいカクテルになるんです。
白状しますと、私自身、日本酒をカクテルにするには抵抗がありました。「蔵が丹精込めて作った日本酒を混ぜて飲むなんて!」と。
いや~、こういう凝り固まった考えはダメですね~。
色々試してみて、柔軟な考えが必要なんだと、改めて思いました。
とはいえ、「何でも混ぜちゃえ」とまではいかず、今回はできるだけ日本酒の香りや味を生かすことができ、かつ蒸し暑い夏に合う爽快感あふれるカクテルを、コンビニで揃う材料で作ってみました。
1つ目は「SAKEハイボール」。
大手メーカーからも「日本酒ハイボール」の名前で販売されていますが、実際に自分で作るとまた違ったおいしさが楽しめます。飲むと一気に汗が引く清涼感は、お風呂上りにもぴったりです。
SAKEハイボールでの大きなポイントは「強炭酸を使う」こと。
これが全てと言っても過言ではありません。また強炭酸はできるだけきんきんに冷やしておきましょう。炭酸ガスは温まると容器の空いている空間に逃げ出してしまうため、シュワシュワ感が激減してしまうので要注意です。
また炭酸が逃げないように、静かにゆっくりと注ぐようにしましょう。
そしてもう1つ忘れてはならないのは、「グラスを事前に冷蔵庫で冷やしておく」こと。グラスを事前に冷やしておくと、氷が溶けにくくなり、長い時間、作り立てのおいしさが続きます。
【SAKEハイボール】
<材料>
氷、レモンの皮1個分、好みの日本酒、強炭酸水
<作り方>
① よく冷やしたグラスにレモンの皮を入れ、氷をたっぷり入れる
② 日本酒を注ぐ
③ 強炭酸をグラスのへりにそらせるように、ゆっくり静かに注ぐ
④ 軽く混ぜる
レモンの皮はお好みで。なければレモン風味の強炭酸を使っても。
お酒の量はお好みでいいのですが、私のおすすめは日本酒1に対し、強炭酸が4。日本酒があまり多すぎると、シュワシュワ感が半減してしまうので、このくらいの割合がいいと思います。
そうそう、最近コンビニで発見したのですが、冷凍のライムなんてあるんですね。まだ一部の店舗での販売のようですが、これがあるとカクテル作りが一層楽しくなりそう。SAKEハイボールにも良く合います。
レモンをオレンジに変えても良し、ゲーム感覚であれこれ試してみてくださいね。
そしてもう1つは、いかにも女性受けしそうな「ヨーグルトSAKEカクテル」。飲むヨーグルトに日本酒を混ぜただけのカクテルですが、これが不思議なほど合うのです。
考えてみればヨーグルトも日本酒もどちらも発酵食品。合わないわけないんですよね。
実際、多くの蔵で日本酒とヨーグルトを混ぜたヨーグルト酒(酒税法上ではリキュール)が販売されていて、女性から多くの支持を得ています。
今回使ったのはフルーツ味のドリンクタイプのヨーグルト。プレーンでもいいのですが、カクテルっぽさを出したくてフルーツ味のものを選びました。思った通り日本酒との相性はバツグンで、危険なほどおいしい(笑)。
SAKEハイボールは食中酒でもいけますが、こちらは完全なデザート酒といった風。フルーツの代わりに、このカクテルでしめるのもよさそうです。
【ヨーグルトSAKEカクテル】
<材料>
好みの日本酒、飲むタイプのヨーグルト
<作り方>
① グラスに日本酒を注ぐ
② 飲むタイプのヨーグルトを注ぎ、軽く混ぜる
日本酒と飲むヨーグルトの割合は日本酒が1、飲むタイプのヨーグルトが3~4あたりがおすすめです。
またカクテルに使う日本酒は、スッキリとした軽快タイプより、果実感のあるフルーティタイプのほうが相性がいいと感じました。
とはいえ、味はあくまでお好みなので、まずはおうちにある日本酒で試してみてくださいね。
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講師プロフィール
酒ジャーナリスト、エッセイスト
一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーション理事長
葉石 かおり(はいし かおり)
講師インフォメーション
▼著書 「名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義」