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健康診断で尿酸が高かった方必見!

健康管理士一般指導員の國重です。
ちょっと知るだけで、健康につながる情報をお届けいたします。

皆さま、健康診断の結果は戻ってきましたでしょうか?
結果を見て落ち込んでいませんか?

今回は尿酸値が高かったあなたへ、尿酸値の落とし方をお伝えします。
尿酸値高めの家族がいる方も必見です。

■痛風とはどんな病気ですか?

痛風は、尿酸塩結晶が親指の関節内に沈着し、痛風発作をおこす病気です。

場所は手足の関節や皮下などにも沈着するのですが、足の親指の関節が最も多い場所といわれるため「痛風になると足が腫れて激痛が走る」といわれており、文字通り風が吹いても痛いということになります。

多いのは30~50代の男性ですが、女性の場合はエストロゲンというホルモンが尿酸を排出してくれるので痛風になる可能性は低いのですが、閉経後は痛風になることもあります。

■痛風の痛みが怖いので

「レバー、ウニ、明太子、魚の干物これらにはプリン体が多いので控えてください」
「プリン体を含むおつまみとビールは控えてください」
「ビールはプリン体が多いので、飲むなら焼酎かウイスキーがお勧めです」
な~んて食事に制限が入るようになります。

「健康診断で尿酸値の高値が出たけど、食事制限はしたくないし再検査には行きたくないよ~!」と、いつまでも再検査をしないでいると、痛みが出るまでいつもどおりに飲食して…反省することになります。

しかし、実は食べたものではあまり尿酸値に関係しておらず、尿酸の多くは体内で作られているのです。

では、どうしてプリン体を含む食べ物を控えるように言われるかといいますと、プリン体が肝臓で分解される時に尿酸ができ、普通ならそのまま排出されます。
ただし、高尿酸状態が続くと血液から関節へと尿酸が漏れ出して関節に蓄積されることとなり、炎症が起きて「痛風」の発作を生じさせます。

尿酸が排出される時に腎臓で尿が作られ膀胱にたまり、そのあと尿管を通って体外に排出されます。

この時に高尿酸値が続くことで結石ができることがあり、腎臓にできれば「腎結石」、膀胱にできれば「膀胱結石」、尿管にできれば「尿管結石」となります。

腎臓では血液の老廃物を取り除いて尿を作っていますので、高尿酸血症の場合は「腎機能障害」を起こす可能性が高くなります。

また、高尿酸血症の人は糖尿病を併発しやすいとも言われており、どちらも肥満が関係しているからです。
そのための食事制限と運動の指導が入ることが多いのはそのためなのです。

■尿酸は何のために作られているのですか?

すでに痛風の方は別ですが、実は尿酸値が高いからと言って薬で下げるのはあまりいい方法ではないそうです。

尿酸は、身体の中で作られる強力な抗酸化物質として役立っているのです。
尿酸がなければ活性酸素により体内が酸化をしていくため「動脈硬化」「アルツハイマー」「認知症」になりやすくなるのです。

つまり、抗酸化物質が十分に体内にあれば尿酸は必要以上に作られることはありません。
そうです!ビタミンCを摂れば体内で抗酸化物質として機能してくれますので、必要以上に尿酸を作らなくてよくなります。
ただし、すでに高尿酸血症の場合はビタミンCの「量」を多く摂る必要があります。

また、前回お話ししたビタミンEも抗酸化物質ですので、ぜひビタミンCと一緒に取り入れましょう!

反対に尿酸値が低い人は抗酸化物質が少ないので、活性酸素にやられやすくなります。
疲れやすいなどの不定愁訴での不調が多く、検査しても原因が分らないというのが尿酸値の低い人です。
健康診断の尿酸値を確認して4.0以下の人は少し気を付けて欲しいところです。

尿酸の元になるのはアデノシンです。
アデノシン→ヒポキサンチン→キサンチン→尿酸となり、アデノシンはATP(アデノシン三リン酸)の一部で、いわゆるエネルギーとして使われる物質です。

食べたものをミトコンドリアでATPにすることでエネルギーをチャージできるんですね。
尿酸値が低い人は、まずは「一日三食」食べることを心がけてみましょう!

まとめ

・食べたものではあまり尿酸値に関係ない
・尿酸は、身体の中で作れる強力な抗酸化物質として役立っている
・抗酸化物質が十分に体内にあれば尿酸は必要以上に作られることはない
・ビタミンC・Eを摂ると体内で抗酸化物質として機能してくれる
・尿酸値が低い場合も疲れやすいなどの不調が多く、検査しても原因が分からないことがあるため要注意
・尿酸値が低い場合は「一日三食」食べることを心がける

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