見出し画像

夫婦喧嘩のストレスから脱する方法

ココカラ夫婦物語 講義33|講師:高草木 陽光
夫婦喧嘩のストレスから脱する方法

夫婦喧嘩は、どうして起きてしまうのでしょうか?
よく起こりがちな喧嘩のパターンを大きく3つに分けて解説していきます。

夫婦喧嘩の3つのパターン

【パターン1】
威圧的な態度で乱暴に言葉を投げかける→感情的になって言い返す→喧嘩になる。

このパターンは、最初から喧嘩を仕掛けていると言われても仕方がないケースです。
「いきなり威圧的な態度で乱暴な言葉を言ってくる人なんているの?」と思う人もいるかもしれませんが、実際に存在します。

たとえば、仕事上のトラブルでストレスを抱えていた夫が、帰宅するなり妻に対して「帰ってくる時間がわかっているのに、メシの用意もできてないのか!」と、いきなり怒鳴り散らすこともあるのです。

このような場合、妻も夫と同じテンションで「なんなの!?帰ってくるなり、その言い方はないでしょ!私だって忙しいのよ!」などと言い返してしまうことが多く、そのうちお決まりの「俺の方が忙しい」とかなんとか言い出し、そしていつもの夫婦喧嘩に…。

【パターン2】
何気ない発言から→相手が勝手な解釈をする→反発する→喧嘩になる。

このパターンは、夫婦関係や親子関係ではよく起こりがちです。
たとえば…
妻:「今の会社やめようかな」
夫:「またそんなこと言い出して、オマエはなんでも長続きしないよな。根性が足りないんだよ」
妻:「何もわかっていないくせに!どうしてそういう言い方しかできないの?」
夫:「だって事実だろ。じゃあ、どーしろって言うんだよ」
そして、喧嘩。

何気なく発した言葉に対して、自分なりの「勝手な解釈」で意見したり、否定したりしてしまう人がいます。
このケースの場合、妻としては「そんな言葉を聞きたかったわけじゃない」「事情も聞かず勝手なこと言うな」という心境でしょう。

このパターンを、子どもにしている人も少なくないかもしれません。
子ども:「学校、行きたくない」
母:「学校行かないと勉強についていけないわよ。そんなこと言わないで行きなさい」
子ども:「お母さんは、僕の気持ちを全然わかろうとしてくれない。もう何も話さないようにしよう」(心の声)

このように「勝手な解釈」をして無神経な言葉を口にすると、相手は悲しみや怒りの感情が湧き起こり、口喧嘩になったり心を閉ざしてしまったりします。

【パターン3】
良かれと思って行動(発言)する→相手に責められる→反論する→喧嘩になる。

この喧嘩のパターンも、よく起こりがちです。
夫:(食後、食器を洗っている夫)
妻:「洗い方がザツ!まだ汚れが残っているじゃない!」
夫:「じゃあ、自分でやればいいだろ!」
妻:「そうやって、すぐ逆ギレする!」
夫:「逆ギレしてるのはオマエだろ!」

いかがでしょうか?
自分たち夫婦の喧嘩のパターンは見つかりましたか?

喧嘩を未然に防ぐには?

「すぐ喧嘩になる夫婦」と「喧嘩にならない夫婦」の違いはどこにあるのかと言うと、最初に言葉を発する側が気遣うのはもちろんなのですが、「受け取る側の反応」にも大きな違いがあります。

どういうことかというと、「受け取る側」は、喧嘩に進展してしまうような反応もできるし、喧嘩にならないようにするための反応もできるということ。
つまり受け取る側は、"どのようにも選択できる"ため、喧嘩をするもしないも「受け取り側次第」ということなのです。

多分、「そんなの悔しい」「言われたら言い返したい!」という人は多いかもしれませんが、喧嘩に使うパワーや、喧嘩中の居心地の悪さを考えたら、適当にスルーしてしまった方が100倍楽ですよ。

「スルーする」「適当に流す」というのは、「無視する」ということではありません。「過剰に反応しない」ということ。

難しく考えず、「ふーん」とか「そうだね」「なるほど」など、当たり障りのないシンプルな受け応えで十分です。
その場は適当に流し、少し落ち着いたら「こんなふうに言われて傷ついた」と伝えた方が喧嘩にならずに済むでしょう。

実践あるのみ!

自分たち夫婦の喧嘩パターンがわかったら、次は実践あるのみです。
頭では理解できていても、いざとなると感情的に言い返してしまう人も多いかもしれません。

ですが、「私は選択できるんだ」「喧嘩するもしないも自分次第」ということを意識していれば、確実に無駄な夫婦喧嘩は減るはずです。
夫婦喧嘩や言い争いでストレスを感じている人、回避したい人は、ぜひ毎日の生活のなかで練習してみてくださいね。

***

ご受講後のお願い

今回の「ココカラ夫婦物語(連載)」はいかがでしたか?
ぜひ、ご受講の証として、スキ❤️を押してくださいね。
ココカラPark編集部の励みになります!
(*会員登録されていなくてもどなたでも記事の右下のハートマークを押してくださいね!)

講師プロフィール

高草木 陽光(たかくさぎ・はるみ)

夫婦問題カウンセラーとなり、これまで、およそ1万人のカウンセリングを行う。「直そうとしないで、わかろうとするカウンセリング」をモットーに、夫婦問題で悩みを抱えている人の心に寄り添いながら、解決への糸口に向けてお手伝いをしている。
美容師、育毛カウンセラーを経て、結婚を機に専業主婦となったが、夫の束縛や価値観の押し付けに違和感を覚え、「結婚生活とは何か」ということを深く考え始める。「離婚カウンセラー」という職業があることを知り、自分たち夫婦だけでなく、夫婦関係で悩んでいる人たちのために必ず役に立つと確信し、2009年に「NPO法人日本家族問題相談連盟」の認定資格を取得。
【メディア実績】
・NHK総合「ニュース シブ5時」「あさイチ」
・フジテレビ「ホンマでっか!?TV」「ノンストップ!」「バイキング」
・TBS「ビビット」「グッとラック!」
・テレビ朝日「羽鳥慎一 モーニュングショー」他。
【著書】
・なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか(左右社)
・心が折れそうな夫のためのモラハラ妻解決BOOK(左右社)

講師インフォメーション

HaRuカウンセリングオフィス ホームページ

▼著書《なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか》

▼著書《心が折れそうな夫のためのモラハラ妻解決BOOK》

イラストレーター 多田 景子 ホームページ


前の話へ / 夫婦物語トップへ/ 次の話へ