「ねぎらう人」は家庭も仕事もうまくいく
ココカラ夫婦物語 講義14|講師:高草木 陽光
「ねぎらう人」は家庭も仕事もうまくいく
「ねぎらい」とは、苦労をかけた相手にいたわりの気持ちや行動を表すことです。つまり、相手をいたわる気持ちが伝われば、感謝の言葉でも謝罪の言葉でもOKだと私は捉えています。
よく「相手を褒めましょう」というような夫婦円満法を目にします。もちろん否定するよりも褒めた方が、相手にとって悪い気はしないというのが大概です。
しかし、なかには「相手を褒めることに抵抗がある」という人や「褒められると裏があると思ってしまう」という人もいます。
そんな人のためにお互いに抵抗なく伝えたり受け取ったりできるのが「ねぎらいの言葉」です。
「ねぎらう」と「褒める」には次のような違いがあるようです。
「褒める」は“評価”する時に使うもの、「ねぎらう」は評価など関係なく“存在”や“気遣い”の気持ちで使うもの、という感覚の違いがあります。
相手の苦労を「ねぎらう」ことで、一体どんな効果が得られるのでしょうか?
実は、家庭においても、職場においても「信じられないくらい素晴らしい効果」が得られるのです。
言葉に出して伝えることができればパーフェクトですが、なかなか勇気が出ない人もいることでしょう。
その場合は、ぜひ「手紙」として送ってみてください。
もちろん、“手書き”の方が効果的です。
LINEでもいいのですが、LINEの場合は長文ではなく短文を送る場合のみにしてください。長文を見た途端に読む気が失せる人もいますので。
人は、人からねぎらわれると、温かい気持ちになって何かお返しをしたくなります。その人を、ねぎらいたくなったり、その人に喜んでもらえるようなことをしたくなったり、やる気がでたりするのです。
この「ねぎらいの連鎖」が夫婦間で起これば、凍っていた川の水がスーッと流れ出すように何事もスムーズにいくこと間違いナシです!
そしてその連鎖が職場で起これば、ギスギスしていた人間関係が解消され、仕事に対してのモチベーションがアップします。
これからご紹介する「夫婦のねぎらいの言葉」を参考にして、あなたの“オリジナル”のねぎらいの言葉を身近な人に伝えてみてください。
さあ、良いことづくしの「ねぎらいの連鎖」を、みんなで広めて幸せになりましょう!
【夫婦の「ねぎらい」の言葉】
~妻から夫へ~
1:いつも私たち家族のためにお仕事頑張ってくれてありがとう。どんなに疲れて帰ってきても私の話を聞いてくれる貴方に、私はいつも癒され、そして助けられています。これからも健康に気をつけてお互いに長生きしましょう。
2:今まで色々あったけど、貴方を信じてきて良かった。子どもたちも明るく健全に育っているし、これも貴方のおかげ! 本当にありがとう。
3:毎日お仕事お疲れ様! 貴方は家族思いの人だから、自分のストレスを家庭に持ち込まないようにと気を遣っているのが私にはよくわかります。でも、そんな気遣いは無用です。これからは、苦労も楽しみも分かち合っていきましょう。
4:いつも私たちのためにありがとう。私と子どもが毎日安心して暮らせるのは、貴方が元気でいてくれるお陰です。私の両親も大切にしてくれる貴方には本当に感謝しています。
5:いつも家事や育児に協力してくれてありがとう。普段は「ありがとう」が素直に言えない私だけれど、毎日心の中で感謝しています。これからは、もっと夫婦ふたりの時間を大切にして仲良くしていきましょう。
6:パパ、いつもありがとう。こんなワガママで頑固な妻を受け入れてくれる夫はパパしかいないと思っています。ケンカもいっぱいして、ヒドイことを言って傷つけちゃったこともあったね。本当にごめんなさい。今まで、パパにばかり我慢させてしまったこと反省しています。
7:貴方には本当に苦労させられましたが、なんだかんだ言っても、私には貴方が必要なようです。他人の苦労まで引き受けてしまうお人好しの貴方だけど、そんなところに私は惹かれたのだと思います。これからも宜しくお願いします。
8:今、私がこうして好きな仕事をしていられるのは貴方のお陰だと思っています。私が仕事のトラブルで悩んでいたとき、一緒に解決策を探ってくれましたね。実は、そのとき貴方も仕事が大変なときだったと後から知りました。いつも私のことを真剣に考えてくれて本当にありがとう。
9:私は貴方から「諦めなければ夢は叶う」ということを教えてもらいました。人から「無理だ」と言われていたことを、1人でよく頑張りましたね。歯を食いしばりながら努力していた貴方の懸命な姿が思い出されます。貴方は私の誇りです。
10:いつも私を楽しませようとしてくれる貴方は本当に優しい人だと感じます。人生、辛いこともあるでしょう。でも貴方は、いつも笑顔でいてくれる。そんな貴方の気遣いが私はとっても嬉しいです。
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いかがでしょうか?
「こんなこと恥ずかしくて言えない」という人も多いかと思います。
でも、このような短い言葉で相手がガラッと変わってくれることもあるのです。愚痴や文句ばかりでは、長期的に良い夫婦関係を継続することはできません。
ぜひ、「ねぎらいの言葉」をかけ合い、平和で穏やかな夫婦関係を築いてくださいね。
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講師プロフィール
高草木 陽光(たかくさぎ・はるみ)
講師インフォメーション
▼著書《なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか》
▼イラストレーター 多田 景子 ホームページ
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