【開催レポート】 大人の自由研究。Vol.02 村上春樹読書会
村上春樹読書会開催!
やず本やでは、村上春樹さんの6年ぶりの長編作品『街とその不確かな壁』が発売となることを記念して村上春樹読書会を開催しました。
参加者同士で新しい視点を持ち帰り、新刊を待つ時間も楽しみたい!というテーマで開催した今回の読書会には、平日にもかかわらず春樹ファンが集結してくれました。
参加者の皆さんが持ち寄った本を紹介します!
『神の子どもたちはみな踊る』
なんと参加者2名が同じ本を持ってくるという偶然!その中でも収録短篇「蜂蜜パイ」が最高だと揃っておっしゃる…!阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件など悲しく無残なできごとが起きた社会背景を土台にした物語。「村上春樹はどうして僕のことを知っているのだろう」とおっしゃったのがとても印象的でした。
『アンダーグラウンド』
村上作品最初の一冊にノンフィクション作品を選んだと語り始めた参加者さん。この本をきっかけに物語や翻訳作品を少しずつ読むようになったとおっしゃいます。ノンフィクションから入ったので少しずつ村上春樹の世界観に触れていったそうで、しみじみと作品を楽しんでいる様子がうかがえました。
『スプートニクの恋人』
福岡に引っ越してこられたという参加者さん。ご参加ありがとうございます!これまでの作品は主人公が男性であることが多い村上作品でしたが(ダンディズムとは異なります)、『スプートニクの恋人』では主人公のぼくが語りながら女性たちの物語が紡がれています。それがとても印象的だと優しくおっしゃっていました。素敵な視点ですね。
『東京奇譚集』
参加者さんは50代で『風の歌を聞け』をリアルタイムで読んだことがある世代。そのことに参加者全員が羨望のまなざしを向けます(笑)どちらかというと初期は青春小説のように読んでいたそうですが、次第に冒険小説と捉えるようになったそうです。そんな冒険の物語でいちばんお好きだと持ってきてくれた一冊が『東京奇譚集』!なんとも説得力があります。
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
参加者さんは結婚を機に名字に「黒」が入った、と語り始めました。その視点が周りの参加者を惹きつけます。自分の物語としてこの作品を読むと、どんな世界が広がっているのか…。
深く、すこし動揺しながら読んだことが感じられる紹介でした。
『街とその不確かな壁』はどんな物語?
2023年4月13日発売
参加者の皆さんとお話していると、実体験から起きた喪失感を救ってくれた、芸術への関心を高めてくれた、翻訳作品の読み比べが楽しい、村上Radio、スパゲッティなどなど現在進行形の視点で村上作品を味わっていることがわかり嬉しくなりました!
新刊の考察が各所で見受けられますが、どんな作品になってもワクワクが止まりません!新刊の読書会もきっと開催しますので興味のある方はぜひご参加ください。
おまけ
読書会の中で話題に挙がったその他の作品です。
『ふしぎな図書館』
『ランゲルハンス島の午後』
『村上春樹とイラストレーター』
『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』
『村上さんのところ』
『ノルウェイの森』←この作品を最初に読んだ方が多かったです!
街の本屋「やず本や」
やず本やは、福岡の天神・博多といった繁華街からは少し離れた福岡市南区にある街の本屋です。1階は新刊書店として、絵本から新刊まで、本好きの書店員が選んだ本が並んでいます。
読書好きの人たちの間では、やず本やに行くと、気になっていたことのヒントになりそうな本が見つかると密かに人気があるようです。
そして2階、3階は会員制の書斎になっています。1万冊の「ココロ」と「カラダ」を健やかに人生が豊かになる本が揃っています。
ゆっくりと読書にふけるのもよし。仕事に集中するもよし。静かで清潔な空間は世代問わず70代から高校生まで幅広くご利用いただいています。
また読書会や著者をお呼びしてのイベントなども不定期で開催中です。
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