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【開催レポート】雑誌『イコール』刊行記念トークイベントこの時代に紙の雑誌をつくるということ

コロナ禍を経て、ますますオンライン化が進んでいる現在。雑誌も例外ではありません。紙の雑誌の需要が減りつつある時代に、なぜあえて紙の雑誌を作り続けるのか。
やず本やでは、橘川幸夫さんを講師にお迎えし、雑誌『イコール』の創刊秘話やこれからの雑誌の未来についてたっぷりとお話していただきました。

橘川 幸夫(きつかわゆきお)
1972年に雑誌『ロッキング・オン』の創刊に携わり、以後長年「雑誌」と歩み続けてきた第一人者。多様に変化するメディアや昨今のChatGPTの台頭はこれからのメディアをどう変えていくのか?“実践”しながらメディアと向き合い、私たちを導いてくださっています。メディアプロデューサー、出版編集者。

コロナによる社会の変化

コロナ禍でZoomが普及し、これまでのように直接会って話すのではなく、画面越しに間接的につながる関係が増えていきました。
橘川さんはこの関係をリンクのある人間関係とおっしゃっていましたが、このような関係が日常的になりつつある今、このままで良いのか、これからの人間関係をどのように構築していくのか、考えていかなくてはなりません。

『イコール』ができるまで

インターネット上でのつながりが増えていく中で、新たな人間関係の作り方を模索していたという橘川さん。そこで、雑誌を作ることで、新しい人間関係を構築しようと思い至りました。雑誌は手に取ってくれた人と間接的に出会い、つながりを持つことができる「飛び道具」であるからだと説明してくださいました。
過去に「rockin'on」を創刊した時と同じように、「今すぐ何かを伝えたい!」という強い衝動にかられ、着想からなんとわずか半年で『イコール』を完成させてしまったそうです。
橘川さんの熱量とスピード感にただただ圧倒されてしまいました…。

『イコール』とはどのような雑誌か

橘川さん曰く、『イコール』は全く新しい「参加型コミュニティ雑誌」です。
まず驚いたのは、近代ビジネスの常識である「労働に対する対価(お金)」が発生しないということです。参加したクリエイターには現物支給として自分たちで制作した『イコール』を分配し、それをどこかで売ってもいいし、誰かにプレゼントしてもいい。使い道は自由、ということです。編集者自らが『イコール』の輪を広げていくという方法はとても斬新で面白いと感じました。
他にも、クラtウドファンディングを使って消費者自身に本体価格を決めてもらう、「KitCoin」という独自の仮想通貨を発行し雑誌の購入に利用してもらうなど、様々な新しい試みがなされています。
『イコール』の創刊によってもう一度雑誌の文化を作りたい、と橘川さんはおっしゃいます。

おわりに

今回の公演で最も印象に残ったのは、「強い気持ちを持った仲間が50人集まればすぐにでも雑誌は作れる」という橘川さんの言葉です。
この言葉は雑誌の制作のみにあてはまるのではなく、私たちがこれから先、「挑戦していくこと」すべてに当てはまるものだと感じました。何事にも強い意志を持ってチャレンジするという気持ちを持ち続けていきたい、と参加者一同強く感じることができた一時間半でした。

雑誌の新しい在り方を掲げる『イコール』、ぜひお手にとってみてください!

街の本屋「やず本や」

やず本やは、福岡の天神・博多といった繁華街からは少し離れた福岡市南区にある街の本屋です。1階は新刊書店として、絵本から新刊まで、本好きの書店員が選んだ本が並んでいます。
読書好きの人たちの間では、やず本やに行くと、気になっていたことのヒントになりそうな本が見つかると密かに人気があるようです。
そして2階、3階は会員制の書斎になっています。1万冊の「ココロ」と「カラダ」を健やかに人生が豊かになる本が揃っています。
ゆっくりと読書にふけるのもよし。仕事に集中するもよし。静かで清潔な空間は世代問わず70代から高校生まで幅広くご利用いただいています。
また読書会や著者をお呼びしてのイベントなども不定期で開催中です。
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